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現地校相談室

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現地校Q&A

現地校に関し、よくある質問へのお答えを毎月の月例通信に掲載しています。

GCSEのExamination Boardについて

Q:GCSEのExamination Boardにいろいろな種類があるので、どのようなシステムになっているのかよくわかりません。

A:GCSEやAS・A2などは日本での共通試験に当たるので、試験は1種類だと思いがちですが、英国ではイングランド、ウェールズ、北アイルランドに5つの試験委員会があり、スコットランドにはまた別の試験委員会があるので、複数の試験が存在します。もともと大学入学資格試験を大学が作成したことに端を発しますので、オックスフォードとケンブリッジ、ダーラム、ブリストル、ロンドンなど地域的な管轄で行われていました。それらが時と共に廃止・統合を経て、1980年代後半から現在の5つAQA(Assessment and Qualifications Alliance)、CCEA(Council for the Curriculum, Examinations&Assessment、主に北アイルランド),Edexcel(educationと excellenceの合成語),OCR(Oxford,Cambridge and the Royal Society of Arts Examinations),WJEC(Welsh Joint Education Committee、主にウェールズ)になりました。イギリスらしいのは、学校により、また科目により、どの試験委員会の試験を採用してもいいことです。そのため、歴史はOCRで数学はAQAということもあります。ですから自分の選択した科目がどこの試験委員会の試験なのかをチェックし、それに合ったリビジョンガイドや過去問を使用して、効率よく勉強することが肝心です。

現地校生への家庭での支援

Q:現地校に行っている子供の学習を家庭で支援する場合、どのようにしたら効果的でしょうか。

A:ただ現地校に通わせているだけでは、なかなか効果的な英語力の伸びは期待できません。むしろ親子とも悩みが大きくなるだけかもしれません。まずご家庭でできることは、圧倒的に不足している単語力を補うことです。現地校では毎日の学校生活の中で、必死に英語を聞いて耳から覚えます。言葉は知っているが、本当に理解して読んで書けるようになっているかがポイントです。これができていますと、日本へ帰られても英語を忘れてしまうことを食い止められます。ご家庭では書店で単語スペリング・ワークブックを購入され、実年齢より下のレベルから始めてください。
 その場合、意味がわからないところは辞書を引いて確かめますが、辞書の説明がまだ習っていない漢字交じりで書いてあったり、難しい説明になっていることが多いので、家庭での支援が必要となります。例えばYear3の空間図形で”Vertex”という単語が出てきます。辞書で引くと「頂点」となります。しかし日本でいえば小学校2年生ですので、漢字を読むのが困難で、また「ちょうてん」と聞いても、その意味がわかりません。そこで「とがっているところ」などと意味をかみ砕いて、子供に分かるように説明することが必要です。このように手間暇かけて毎日サポートを続けることが大切です。

私立セカンダリー受験

Q:イギリスの私立セカンダリースクール受験には11+と13+がありますが、どう違い、どちらが有利なのでしょうか。

A:私立校の中でも、「パブリック・スクール」と言われる伝統校、特に男子校では、今でも、13+(12歳で受ける入試)のみが行われています。その試験はCommon Entrance Examinationと呼ばれ、Independent Schools Examination Boardという私立学校協会によって作成されています。学校によって実施する試験科目は違いますが、英語、数学、科学、地理、歴史、フランス語、ラテン語などが行われ、科目数が多いのが特徴です。なお、ラテン語が試験科目にある場合には、それをきちんと教えてくれるPrep(Preparatory) Schoolという私立小学校に行っていなければ受験は難しいと言えます。
一方、11+は、小学校最終学年のYear6のときに受ける入試です。試験科目は、英語、算数、リーズニングで、さらに科学が加えられる学校も多く見られます。女子はもともと名門校でも11+を実施する学校が多かったのですが、昨今の女子校の男女共学化傾向を受け、男子も11+で受験するケースが増えています。私立学校によっては11+と13+の両方の入試を行っているところもあります。
 伝統的な男子校が男女共学に変わるのを契機に、それまで11+と13+の両方の入試を行ってきた学校が、11+のみに絞るようなところも出てきています。科目数の少ない11+の方が準備が楽でよいと思われますが、それでも10才の子供が受験勉強をするのは大変なことですので、お子さんの成長の度合、適性などを考慮して、受験時期を決めることが大切かと思われます。

現地校の入試面接対策

Q:現地校の面接に備えて、何をしたらいいでしょうか。

A:一般的に日本の入試面接と同様、本人の興味や関心、その学校に行きたい理由、将来の希望などが聞かれますので、準備しておきましょう。スポーツ、アート、音楽など何か特技がある人は、臆せずアピールしましょう。それと共に、社会に対してどのような関心を持っているかが問われますので、そのための備えもしておきましょう。私立小学校などでセカンダリー入試用に推奨されているのが、子供向けの週刊新聞”First News”を読むことです。これは£1.10でスーパーマーケットや書店で簡単に手に入りますし、定期購読もできます。カラーの写真入りで、国内ニュース、国際ニュース、スポーツ、10大人気おもちゃ、悩み相談など、あらゆる記事が読みやすい英語で書かれており、イギリスの子供の生の姿が分かります。この新聞を通じて内容を理解することが第一歩ですが、さらに自分なりの意見が言えるようにしておくことが肝心です。また、日本についてきかれることもありますので、自分の国のことも英語で説明できるようにしておきましょう。
学校によっては筆記試験の前に面接をするところと、筆記試験の後に成績の順番に面接を行うところがあります。後者の場合、試験後学校から面接の日時の連絡が来ますので、しばらくはいつ呼ばれても対応できるように保護者もスケジュールを調節できるようにしておく必要があります。「最近の自分の作品で最高のものを持って来て説明する」などの要求がある場合は、担任の先生にも相談して決めます。皆、工作、詩、実験装置など、個性溢れるものを持参しています。スカラーシップの候補になると、さらに校長との面接、スポーツのトライアルや楽器演奏のデモンストレーションもあり、他の候補と競うことになります。

グラマースクールとは

Q:グラマー・スクールとはどんな学校ですか。

A:現在、公立のセカンダリー・スクールは無試験で入学できますが、公立校の中に昔ながらの選抜試験を課している学校が「グラマー・スクール」として残っています。その名は中世にラテン語の文法(グラマー)を教えた学校という歴史を持ち、アカデミック・レベルが高く、オックスブリッジへの進学率も高いとあって人気を博しています。しかし、このような昔の制度を保つ学校はロンドンには少数しかなく、倍率が高いので激しい競争を勝ち抜く勉強をしなければならないのが難点です。日本人のお子さんの場合、小さい時からイギリスにいて教育を受けた人でも、難問ができるだけではなく、一定時間内に多くの問題を的確に処理する能力も必要です。また、入試が11月、12月と早いため、Year5のうちに受験勉強を終えなければならないので、遅くともYear4から真剣に取り組む必要があります。そのため、じっくり型のお子さんには向かないかもしれませんし、日本へ帰国するための勉強と両立するのも至難の業です。さらに入学後も厳しい勉強があるので、たゆまず努力できる人に向きます。これらを踏まえた上で挑戦しようという意欲のある人は、ぜひ頑張ってください。 ■ロンドンにあるグラマースクール *Barnet:Henrietta Barnet School, Queen Elizabeth’GS for Boys, St.Michael’s Catholic GS, St.Olave’s GS,*Bexley:Beths GS,Townley GS for Girls,*Bromley:Newstead Wood School for Girls,*Enfield:The Latymer School,*Kingston:Tiffin Girls’School,Tiffin School,*Redbridge:Ilford County High School,Woodford County High School,*Sutton:Nonsuch High School,Sutton GS for Boys, Wallington County GS,Wilson’s School ■ロンドン周辺のグラマースクール *Watford:Watford GS,Amersham:Dr.Challoner’s GS,*High Wycombe:Royal GS,Wycombe High School,John Hampden GS,*Reading:Reading School,Kendrick Girls’ GS,*Marlow:Sir William Borlase’s GS,Slough GS,*Slough:Langley GS,St.Bernard’s Catholic GS

公立のセカンダリー・スクールに入るには

Q:良い公立のセカンダリー・スクールに入るには、どうしたらいいでしょうか。

A:最近の社会情勢の変化から公立志向が高まっています。公立校の場合、グラマー・スクールを除いて、普通のセカンダリーは中高一貫で入学試験はありません。住んでいる家から一番距離的に近い学校に行くというのが大原則なので、良い学校のなるべく近くの家に住むことが、最もてっとり早い方法です。ここではインターネットを使った、その見つけ方をご紹介します。これから住居を選定する方もご利用ください。

 1.居住するカウンシルのサイトへ接続。例 http://www.ealing.gov.uk/
 2.Education→Schools→Admissions→High Schoolsと進む。
 3.Find My Nearest Schoolsをクリックして、自宅、あるいは住宅候補物件の住所をタイプする。
 4.Property Detailsとして、自宅周りの地図や、様々な項目が表記される。
 5.EducationのMy Nearest High Schoolsをクリックすると、学校が近い順に距離も表示される。

自宅に近い学校でも男女別の制限や宗教的制約があれば、候補から外すこともありますが、宗教系の学校は風紀も良いため、教会へ通って入学資格や宗教枠のポイントを獲得し、入学を優位にする人もいます。また、たとえ距離が一番近く、一番希望している学校でも、自分より近い人達で定員が埋まってしまうと、Year6の秋に提出する入学希望校順位の届け出で、希望順が下位の学校が割り当てられることもあります。以前は私立へ行っていた生徒達が公立へ流れているので、入れる地理的範囲が縮まっているのが厳しい現状です。3月1日にセカンダリー・スクール割り当ての手紙が来ても、希望校はウエイティングのこともあり、その後アピールするという手順となります。それから先はとりあえず割り当て校に通いながら、ウエイティングの順位が上がるのを待つ、あるいは私立への編入を考えることになるので、心構えとして知っておきましょう。

日本語の維持

Q:小学生の子供の日本語が怪しくなってきて心配です。どうしたらよいでしょうか。

A:8月の末に日本クラブで小学生のお子さんを持つ保護者の方々を対象に、「教育と言語」のセミナーでお話をしましたが、皆さんの関心は「英語の習得」ではなく、「日本語の維持」でした。兄弟姉妹がいるご家庭では、上のお子さんの英語習得の方が難しいのでそちらに力を入れているうちに、下のお子さんが 英語しか分からなくなってしまい、家族の言葉が英語になりがちです。学校で使う言葉が英語なので、「今日学校どうだった」と聞いても、「今日アセンブリーの時に、リチャードがプッシュしたから僕転んじゃったんだ。リチャードはブリーなんだよ。ブリングしちゃいけないのに」とか、「フライデーまでにプライム・ミニスターにレターを書くのが宿題なの」など、日本語の文に英語が混じるようになります。そんな時、これを「あ、そう」と物わかりのいい親として受けてしまわず、「全校集会の時にリチャードが○○を押したから転んだの。痛かったね。リチャードはよくいじめるの」「金曜日までに首相に手紙を書くの」など、親がひと手間かけてきちんとした日本語の文で返してあげることが大切です。家庭で過ごす時間を集約した、内容の濃い日本語の時間にするために、親が口移しで言葉を与えるようにたくさん話してください。親にとっては当然のことなので頭の中で日本語で考えて黙っていることでも、子供はその言葉を知らないのです。「今晩は焼き肉よ。野菜は・・・、お肉がじゅうじゅういってるね」「テーブルにあるものを数えてみよう。お皿は、お茶碗は、お箸は・・・」など、機会をとらえては日本語で会話しましょう。会社で英語で苦労しているお父さんの方が子供の英語習得に熱心で、家庭でも英語を奨励するため、お母さんは子供の言葉が英語になってしまい、絆が断たれたようで悲しいという悩みを多く聞きます。学習の言語として英語力が伸びるように努力するとしても、親子の絆は一生なので、思春期に何語でその子に人生を語るのかをイメージして家庭では母国語を大切にしたいものです。

セカンダリー・スクールでの注意点

Q:9月から子供がセカンダリー・スクールに入ります。注意することはありますか。

A:イギリスの小学校は小規模ですが、セカンダリー・スクールは1学年に何クラスもあり大人数になります。また、6thフォームまである学校に入ると7歳年上がいますので、上級生とは体格も違い、小柄な日本人の生徒は脅威を感じることもあります。公共交通機関で通学する場合は、違う学校の生徒同士がいざこざを起こすこともあります。まずは、数人でも安心できる仲間を作ることが大事です。学校によっては新入生同士、また保護者も知り合いになる機会を設けるところがありますが、このような機会がない場合には、夏休み中あるいは学期が始まってすぐの週末に友達を自宅に呼ぶなど、友達との交流を応援してやるとよいでしょう。学期が始まってしばらくは、親も子供の様子に十分注意をする必要があります。もしいじめられている兆候があれば、学校には必ずいじめ対策担当の先生がいますので、躊躇せず連絡しましょう。このようにまずは新しい学校での「人間関係の構築」を見守り応援することが大切です。
セカンダリースクールでは、各授業に遅れないように移動することや宿題を期限通りに提出することなど時間の管理が今まで以上に厳しく求められます。また、ファイルの仕方、ノートの書き方など学習の基本を身につけることも求められます。家庭では、学校へ遅刻せずに行けるよう、授業に必要な本・ノートなど物の管理や整理整頓ができるよう始めは目を配りましょう。思春期の子供には、親が細かく手出し口出しし過ぎず、本人が大枠を決めるのに立ち会う気持ちで臨むと功を奏します。「何時から何をするの」など予定を聞く方法で、子供自身が生活をオーガナイズするのを助けて下さい。

共学校、男子校、女子校の特性

Q:イギリスの男女共学校と男子校、女子校の特性があったら教えて下さい。

A:男女共学校では、男女の役割は固定化する傾向があるのに対し、男女別学校では、1つの性で様々なことを行わなければならないため、かえっていろいろな役割に挑戦できます。たとえば、男女が異性を気にしだす年齢となるセカンダリースクールでは、男女別学であれば男子生徒は女子生徒を気にせずに外国語の会話に積極的になることができ、また女子生徒は科学の実験で補佐役に回らずに主体的に実験することができます。
一方、共学校の女子は別学校に比べ理系科目が強化されやすく、男子も文系科目が磨かれやすいなど共学校の利点も少なくありません。また、英語の教材に使用する本が、男女両方の興味を惹く必要があるため様々なジャンルから取り上げられるというのも利点の1つです。GCSE、Aレベルの成績順位が発表されるようになってからは、名門男子校も共学化する傾向にあります。これは、女子生徒の方が計画的に着実に勉強をする傾向にあるためで、学校全体の成績をよく見せる目的もあるようです。
別学、共学とも長所、短所がありますので、ぜひ学校見学をして、お子さんに合った校風の学校を選択してください。

プロジェクトへの対応について

Q:いろいろな科目でプロジェクトをしますが、どう対応したらいいかわかりません。

A:イギリスの学校では「プロジェクト」という勉強方法をよく行います。あるテーマにそって基本的な勉強をした後で、個人の興味に従って行う自由研究に当たるものです。ウエッブでのリサーチ、図書館での調べ学習、実験、資料収集をして、自分の仮説を証明するように、データ、絵や写真などプレゼンテーションにも気を配って、指定の字数、枚数で書きあげます。一番大切なのは、テーマを選ぶ時に自分の個性を生かし、個人のプロジェクトがクラス全体の勉強に寄与することです。例えば、「水」というテーマであれば、日本の軟水とイギリスの硬水との違いでイギリスに来た当初肌荒れで悩んだ経験を盛り込んだり、「城」というテーマでは日本の城の模型を作ったり、「火山」では日本が経験する地震に言及することもできます。アートで、自分の出身地に伝わる伝統的な染物を研究した人もいました。「観光地」というテーマでは、日本人に人気のあるベスト5などの資料を旅行会社にお勤めのお父さんにお願いして出してもらったこともあります。企業秘密でない範囲で、お父さん方もぜひ協力してください。イギリス人の先生は多文化教育を心がけているので、このような取り組みを非常に高く評価して、「メリット」を与えてくれます。お子さん方もこのようなプロジェクトを通して、自分や日本を理解し、自信をつけていき、これらが帰国する際に課される小論文に原体験として生かされていきます。

Verbal ReasoningとNon Verbal Reasoningの目的とは

Q:子供が小学校でやっているVerbal Reasoning,Non Verbal Reasoingは何が目的で行われているのでしょうか。

A:イギリスのセカンダリー・スクールへの受験科目に、この2つがあるところが多いため、小学校でも授業で取り入れている所があります。イギリスでは英語を母国語としない子供も多いために、単に英語と算数だけでは子供たちの能力を正確に判断できません。そのためのセカンダリースクールの入試では、より潜在的な能力も反映させることを目的にVerbal ReasoningテストとNon Verbal Reasoningテストを行っています。これらのテストは知能テストを経験している親御さんであれば理解しやすいかもしれません。そこでは扱う対象が言葉、図形や数と違いはあっても、論理的に類推していく力が問われます。これらのテストに向けた準備をする場合、いきなりPractice paper(応用問題)をするのは難しいですから、Learning Togetherから出版されている”Step by Step Verbal Reasoning” ”Step by Step Non Verbal Reasoning”で基本パターンを習得することから始めるとよいでしょう。更にセカンダリースクールの入試にはまだ間がある場合は、親子ともどもクイズ感覚で楽しみながら、多くの応用問題に取り組んでみてください。

英作文上達のコツ

Q:入試に英作文があります。上達のコツを教えてください。

A:課題は物語型と論文型に大別されますが、まずは課題に対して「何を書くか」という発想が大切です。これは一朝一夕には養えないので、普段からニュースや人の話を聞く時も、自分ならこう思う、こう感じるという主体的に考える習慣を身につけましょう。次にそのテーマで「どう展開するか」、構成を考えます。現地校ではキーワードを中心としたスパイダー・チャートを使いますが、三段論法、起承転結などの構成でメモをとってもいいでしょう。これらを最初の5分ほどで行い、いよいよパラグラフをつけながら書き上げます。全体量として試験時間が20分なら200語、50分なら500語が目安です。ただ最初は辞書も使って内容重視で丁寧に仕上げ、だんだん時間内に書き切るようにスピードを上げます。描写力を上げるには、五感表現、譬え、会話を入れ、説得力をつけるには実例、体験を挿入します。さらに洗練された文にするには、いわゆる単文ではなく複文を用いることです。 and,becauseを多用せず、as,thoughや関係代名詞を用いること、またtherefore,yet,even though,insteadなど接続詞に工夫をしてみましょう。veryではなく、so-thatの構文、感嘆文も使ってみましょう。さらに、名詞、形容詞、副詞の類語を辞書(thesaurus)で探したり、一つの単語の品詞を変換して派生語を駆使できる力をつけるのも有効です。そして基本文法を自分でチェックできる厳しい目を持ち、過去問を使い十分に書き慣れておきましょう。

キーステージのテスト

Q:今年の春にキーステージのテストを受ける子供がいますが、学校の方からまだ英語が十分ではないので、受けないくてよいと言われました。このままでよいのでしょうか。

A:イギリスの小学校ではYear2,Year6,セカンダリー・スクールではYear9のサマー・タームに、それぞれナショナル・カリキュラムの達成度を見るキーステージ1,2,3のテストを受けます。その結果は本人へ通知されるとともに学校のデータとして公表されるので、社会評価を気にする学校では、英語習得が不十分な生徒を試験から外すところがあります。受験がなければ親子とも気が楽ですが、不利益なことがあります。試験を受ける生徒には先生も学力を引き上げるようにしっかり指導しますが、対象外となると放って置かれる可能性が出てくるからです。Year2ではこの試験を目標に、英語の基礎力を充実させる機会としましょう。Year6は小学校のまとめであり、この結果がセカンダリー・スクールのクラス分けに響くので、受験していないと下位グループに振り分けられる可能性が高くなります。そうなると公立学校の中には、学級崩壊して勉強どころではない場合があるので、語学的にハンディーのある日本人生徒には厳しい環境となります。Year9はミドルスクールの総決算です。これを経ることでGCSEへの移行がスムーズになります。科目が多くて大変ですが、この勉強が語彙を増やし、英検にも役立ちます。一時は試験準備で苦労しますが、これらの試験を積極的に生かすべきです。もし受験から外れるように言われたら、学校に掛け合い、家庭でも支援することを約束してぜひ受験したいものです。JOBAでは現地校サポートクラスを設けて、これらの生徒さんを応援します。

欠席届

Q:帰国受験のために現地校を欠席しますが、欠席が認められにくいように感じます。

A:以前イギリスの学校では遅刻、早退、欠席などの追跡が緩く、それが生徒のずる休み、非行につながっていると指摘されたため、現在では学校が公表している出欠席率を、親が風紀の良い学校選択の参考にするようになっています。また、学校の休みの期間に家族旅行が集中して旅費が高くなるため、学期中にもかかわらずホリデーで欠席する子供が増え、クラス全体の学習に支障が出るようになりました。そこで学校としても規律を厳しく守るよう親を指導するようになりました。以上の理由から、現地校では欠席率を減らすことが目標となっており、正当な理由のない欠席は認めず、認めたとしても欠席届をきちんと提出するように要求しています。風邪のために急に休む場合は、当日の朝に電話連絡したとしても、次に登校する際に欠席届を出さなければなりません。また、各種の受験、試合参加、忌引きなど、正当な理由があって休む場合は、前もって日にちが分かっていれば、その旨を事前に届け出て許可をもらいます。(以下参照)このようにして認められた欠席は"authorised absence"と呼ばれ、無断欠席とは区別されます。現地校に子供を通わせる親の主な仕事は手紙書き、といっても過言ではないほど、イギリスでは手紙による学校と親のコミュニケーションが重視されます。欠席理由をしっかり書くとともに、欠席の間の勉強の補充についても親子で責任を持つ姿勢を示すと相手に好感を与え、学校側の配慮も引き出すことにつながります。また、日本に一時帰国するような場合には、手紙に合わせフライトスケジュールなど正当な理由を証明する書類を合わせて提出するとよいでしょう。欠席の認可をもらったり、推薦状を得たりするのにも時間がかかりますので、早めに届け出ましょう。

現地校の教科書

Q:子供が教科書を持って帰らないので、学校で何を習っているのかわかりません。

A:イギリスでは公立、私立を問わず、原則として教科書は学校備えつけで、個人へ1年間貸し与えます。授業で使った後は先生が集めて教室に保管するか、個人がロッカーで管理します。宿題が出た時以外はノートも教科書も持って帰らないので、ご質問のように何を勉強しているのかわかりにくい状態となります。各教科で何を教えるかを学期始めに学習進度資料として家庭に配布する学校もありますが、無い場合には、臆せず学校や担任に求めましょう。教科書については学校で使っている教科書を持ち帰る許可を求めるか、同じ教科書を本屋で購入するとよいでしょう。毎日何を勉強したのか確認し、わからない単語を調べるだけでも学力向上の大きな助けとなります。また、日本の教科書を使って同じ項目部分を勉強することは、バイリンガルとなる力を養います。家庭では日本語で学習する機会も持ちたいものです。イギリスの教科書は授業を進める「手引き」、授業の「補完材」としてのものなので、日本の教科書のようにそれを読めば全てわかる万能書ではありません。そこで、キーステージやGCSE、Aレベルの「リビジョン・ガイド」を使うことをお勧めします。これらは体系的に学習内容が説明されているので、効果的に学習を進められます。このように教科書とガイドを有効に使い、日々の学習をたゆまず充実させることが、英語力のみならず、学力を向上させる鍵となります。

イーリング地区の公立セカンダリースクール

Q:イーリング地区の公立セカンダリー・スクール希望校リストの締切が10月24日に迫りました。いい学校はどこでしょうか。申し込めば必ず入れますか。

A:まずオープン・デーに参加し、校長を始め、ヘッドボーイやヘッドガール、Y7の生徒のスピーチを聞き、校内を見学して校風を実感することをお薦めします。ただ、区が最優先する割り当て校決定要素は、学校と自宅の距離です。基本的には家から最も近い学校に通うという大原則があり、その上で、兄弟姉妹の通学などが配慮されます。更に宗教系の学校、Twyfordではキリスト教信者とその他の宗教の信者とで申し込み用紙が異なり、本人や兄弟、親が日頃から教会に通っている、ボランティア活動をしている、といったこともポイント制で重要視されます。また牧師、神父、宗教の長などの証明も必要です。これには本人がどれだけその活動に関わったかが重要なポイントになります。The Cardinal Wisemanは、キリスト教系の中でもカトリックを重要視するなど、宗教的背景がないと、いくら至近距離に住んでいても、入学許可の可能性はほとんどないと言えます。こうしてみると、非宗教系の学校で評判のいい学校に進学されたい方は、やはりその学校にできるだけ近いところに住むことが一番の解決策です。学力に自身のある方は、バーネットやキングストンにあるグラマー・スクールを受験されるのもよいでしょう。ただ、どちらの学校に進学されるにしても、多様な生徒の中での学校生活となりますので、能力別クラスの上位に入るには、本人の自覚が一番大事な要素と言えます。
校風で評価されている学校

  • Drayton Manor
  • Twyford, Elthorn Park
  • The Ellen Wilkinson
  • The Cardinal Wiseman
リーグテーブルの順位
  • The Cardinal Wiseman
  • Drayton Manor
  • Twyford
(GCSEは地域の家庭環境が影響して合格率が下がる場合もあります。一方GCSEが普通でも、Aレベルで成果を上げ、進学先も良い場合は、本人次第でしっかり勉強すれば、指導してもらえることができます。)

GCSEとAレベル

今年のGCSEとAレベルの試験結果から伺える傾向を2つ取り上げます。1つ目は、GCSEの5人に1人がA,A*を取った事実に象徴されるように、学校が以前のように平均10科目と多くの科目を取らせず、「少ない科目で良い成績を」上げさせるように指導を変えていることです。これは多くの科目に手を広げるより、少数の科目に限定した方が、リーグテーブルにおける学校評価も上がり、生徒の負担も減り、学校と生徒の双方にメリットがあるからでしょう。

このように最初から科目数を減らす「減量作戦」と並んで、得意な数科目を早めに取り、本来の学年での受験科目をさらに減らす「早取り」が、もう一つの顕著な傾向となってきました。学校によってはY9で受けるキーステージ3のSATをスキップしてGCSEの勉強に早めに着手し、取れる科目から学年を下げて取得して、本来の年齢での負担を減らし、成績を上げるのに役立てています。この傾向を利用すれば、日本人生徒の場合、日本語や数学を早めに終わらせて、その分の精力を英語に傾けることができます。

またこの早取りは、次のステージにも影響します。つまりGCSEとAレベルの間にはかなり程度のギャップがあるので、GCSEを早めに済ませた科目ではすぐにAレベルに取り掛かり、十分な時間をかけて成績を上げる傾向があります。Aレベルでは、4分の1以上の受験生がAの成績を取得しているので、オックスフォード、ケンブリッジなど人気のある大学側は本当に優秀な学生を見分けるために、独自の入学試験を学科別に課しています。例えば医学部受験生はBMAT(医学・生物学の知識を問う試験)を、法学部受験生はLNAT(法学の知識を問う試験)を、また他学科では学科別の筆記試験を受けるとともに、別途エッセーの提出も義務づけられています。一方、上位の生徒たちはAレベルの科目数を多くとることで他の生徒との差別化を図り、大学側にアピールしています。この過熱を防ぐために、2010年からはAレベルにも90%以上の得点に与えられるA*を設けることになっています。

日本の大学を受験するときに求められるAレベルでは、成績の良さと、進学希望学科関連の科目を選択しているかどうかがカギになります。出願する学科に関連する科目を高校で学んでいることはまた、面接で具体的な志望動機を伝える際にも役立ちます。

GCSE・Aレベルの科目を選択する時には、上に述べたことを考慮するだけでなく、帰国枠入試で高い英語力が求められることも踏まえ、英語力の向上に繋がる人文・社会科学系の科目を積極的に選択することを勧めます。

 
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