校長だより

攻めに転じなくては

2012年12月22日

英国のGCSE試験から「日本語」がなくなるかもしれません。英国教育省が、12月の初めに意見公募を行い、その結果次第では、24あるGSCEの外国語試験の数が絞られ、その中から日本語も外される可能性がでてきました。

英国現政権は、教育改革の1つにGSCEの改革を謳い、2017年からはGSCE試験を新しいイングリッシュ・バカロレア試験に変えようとしています。この新しい試験制度導入の主要目的は、これまで必須科目にしていた英語、数学、理科に社会と外国語を加えることです。この5科目を必須にすることで、英国人の教育水準の底上げを図ろうというのです。このイングリッシュ・バカロレア試験の外国語の1つに日本語が採用されるかどうか、今まさに正念場を迎えているといったところです。

GCSEの改革の一方で、Key Stage2(Year3?Year6)の生徒には、外国語の学習を義務づけようとしています。これまでも多くの学校で、Year5までに外国語教育を施してきましたが、2014年9月からは、Year3からの外国語教育を法令化しようというのです。この外国語に選ばれたのは、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、古典言語(ラテン語またはギリシャ語)に中国語を加えた7言語です。国際交流基金の調査によると、現状では、日本語を第2外国語として学習できるセカンダリー・スクールが、英国内に100校以上ありますが、上記7言語が義務化され、イングリッシュ・バカロレア試験に日本語が採用されない場合には、日本語を学習する英国人生徒数は大きく減退するだろうと思われます。

JOBAでは、世界各地で日本語スピーチコンテストを催し、各国代表と日本の高校生による交流プログラムを主催してきました。このスピーチコンテストの英国大会には、英国日本人教師会の先生方のがんばりにより、毎回200名以上の生徒からの応募があっただけに、上記改革の結果を思うと不安でなりません。

この外国語学習をめぐる改革には、考えさせられることが多くあります。まず、今までは日本の繁栄を後ろ盾にして、ただ待っているだけで仲間を増やすことができましたが、もうそんな時代は終わったのだと、正面から突きつけられたような思いです。そして、これからは、この現実を真摯に受け止め、受身から攻めに転じ、積極的に外国人を仲間に取り入れていかなければいけないのだという思いを強くしています。

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