現地校相談室

子供の安全を守るために

2012年12月22日

日本から来たばかりの子供がいます。学校へは一人で通学させていいでしょうか。

学校により事情は異なりますが、一人で登校できる学年は、小学校のY5以上と決められています。小学校では親からの申請書が必要で、送り迎えをする人も学校に登録します。事情により登録と違う人がピックアップする日には、担任に届けなければなりません。

このような送り迎えに関するルールの背景には、誘拐、不審者による犯罪、交通事故を防ぐ目的があるのは、言うまでもありません。1996年スコットランドのダンブレーンで起きた小学校での銃乱射事件や、9.11事件以降、学校の周囲がフェンスで覆われ、登下校の決まった時間にしかゲートが開かなくなるなど、不審者対策が強化されるようになりました。登校、下校は決まった時間にするように心がけましょう。

セカンダリー・スクールに入る年齢になると、一人で登下校することへの法律的な制約がなくなるので、生徒は通常一人で通学するようになります。その際に気をつけたいのが、通学路の選択です。まずは考えられる危険を親子で想定してみましょう。そして、一度は実際に一緒に歩いて、潜む危険を確認するのが有効です。日没の早くなる秋以降は、携帯電話や金品を狙ったひったくりが増えるので、持ち物には記名すること、高価なものは持ち歩かないこと、暗い道や人通りの少ない道は避けること、集団で登下校することを子供に伝えることが大切です。このぐらいの年齢になると、年上の生徒や他校の生徒とのいざこざや集団暴力事件に遭うこともありますので、相手を挑発したりせず、緊張感を持って歩くことが肝心です。通学ルートが確定したら、到着・出発の際に電話かメールで親に連絡するようにするなど、ご家庭で通学時ののルールを決めることをお勧めします。

残念ながら事件に巻き込まれてしまった場合は、子供は抵抗せずに逃げて誰かに助けを求める、親が学校に事件を報告するという手順を覚えておきましょう。速やかに親が対処することが、学校や社会が協力して子供を守ることにつながると肝に銘じておきましょう。

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