校長だより

自己肯定感

2014年2月24日

中学入試が完全に終了し、生徒全員の受験結果を知ることができました。昨年12月まで在籍した生徒が12名、6年生になり夏休みまでに帰国した3名を入れ15名全員が第一志望校に合格です。入試で2倍の倍率を超える学校に合格することは容易なことではないのですが、多くが2倍または3倍の倍率を超える学校に合格しました。これまでの生徒の努力を改めて称えたいと思います、そして、山あり谷あり、辛いときにも子供たちを信じてしっかりと支えてこられた保護者の方々を称えたいと思います。

私が最も嬉しいのは、生徒が第一志望校に合格したことは然ることながら、戻ってきた生徒の笑顔の中に大きな自信を垣間見ることができたことです。彼らの手にした合格は、簡単に得ることができたものばかりではありませんでした。予想外の結果に見舞われながらも、無我夢中で最後の追い込みにかかりやっと手にした合格もありました。笑顔の中に自信を垣間見ることができたのは、合格によってこれまでの努力が認められたことの他に、弱気になりながらもその心に打ち勝った自分自身を誇りに思えたからに違いありません。

成功体験は、子供にも大人にも必要なことだと思われます。失敗や苦労の上に成功を手にした人は特に、その後の人生においても失敗を恐れず、挑戦を続けることができるはずだからです。一方、成功体験に乏しい人は、失敗を恐れ何事にも消極的になりがちなのではないでしょうか。子供たちには、できるだけ多くの成功体験を味合わせたいものです。受験での成功は上述のように大きな自信を育みますが、受験における成功だけを目指すのでは片手落ちでしょう。スポーツや音楽ほか、子供たちが興味をもったことについて果敢に挑戦させたいところです。

さて、自己肯定感(自分の良さを肯定的に認める感情)が高い人は、何事にも積極的に取り組むことができ、成功も手にし易いと言われています。一方、成功した人は皆自己肯定感が高いかといえば、必ずしもそうとは言えないようです。自己肯定感は、自分の力だけで身につくわけではないからです。親や周りの人に認められ、励まされ、褒められ、時には叱られて初めて身につくものだからです。この自己肯定感が持てなければ折角の成功も大なしで、次に活かすことができません。将来の成功は自分のために必要なのではなく、他の人や社会のために必要であるにも関わらず、自己肯定感なしでは人の役に立ちたいという余裕は生まれにくいからです。

ある調査によると、家族と一緒に過ごす機会が多く、保護者に理解され認めてもらえていると認識している子どもほど、自己肯定感が高いそうです。子供たちの自己肯定感を育みつつ、成功体験を味あわせたいものです。

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