校長だより

マシュマロ・テスト

2014年11月25日

マシュマロテストは、現在は84歳になるコロンビア大学教授のウオルター・ミッシュエルが、1968年から1974年にかけて4・5歳児を対象に行った心理学の実験です。この9月にミッシュエル教授著の一般向けの本が出版されたので、早速手に入れ読んでみました。

 

この実験は、次のようにして行われました。まずは、机と椅子だけ設置した簡素な部屋に子供1人を入れて、机に向かい椅子に座らせた子供の目の前に、マシュマロやクッキーなどを1つだけ置きます。またベルを机の上に置きます。次に審査官は、自分は部屋の外に出るが必ず戻ってくることを子供に告げ、戻ってくるまでお菓子を食べずに待つことができれば、同じお菓子を2つあげるがどうしたいか、と子供に聞きます。そこで、「待つ」と子供が言った場合には実験を開始します。審査官は出て行く前に、ベルについても説明します。ベルは、待つことができずどうしても食べたくなった場合に押すこと、ベルが鳴ればすぐに戻ってくるが、ベルを鳴らした場合には1つしか食べられないことを伝えます。椅子から離れた場合、1つ目を少しでも食べた場合も2個目はもらえません。ユーチューブなどでMarshmallow testと検索すれば現代版の実験の様子をたくさん見ることができます。子供たちが我慢をする様子は、お腹を抱えるほど笑えて面白いので、ご興味を持たれた方はご覧になってみてください。

 

さて、このマシュマロテストは、もとは子供たちがどのようにして辛抱するかを研究するためのものでしたが、被験者の追跡調査を続けるうちに、実験結果とその後の被験者の学歴や生活の様子に相関関係があることに気づいたそうです。例えば、アメリカの大学進学への適性試験であるSATで、我慢できたグループとそうでないグループの得点には平均で210点の差があったこと、我慢できたグループの人たちには肥満体が少なかったこと、ドラッグに手を出した人が少なかったこと、概して幸福な人生を歩んでいることなどがわかりました。

 

この結果を、ミッシュエル教授は、クールシステムとホットシステムという言葉を用いて説明しています。クールシステムを備えた人は、理性的で思慮深く計画的であるのに比べ、ホットシステムタイプの人は、単純で反射的で感情的であるとした上で、クールシステムを備えていれば、辛抱してもう一つのお菓子をもらうことができる、つまり、先を見通して考えることができるとしています。また、このクールシステムは先天的なものではなく、欲求を抑えるために別のことを考えたり、先のことをイメージするようにすれば、身につけられるものだと書いています。さらに、将来の利益を見据えて辛抱できる能力を備えた人は、目標を決めて精力的に活動でき、物事を前向きに捉えることができると結論づけています。

 

受験を目前に控えた生徒の皆さんは、この期に及んで諸々の誘惑に悩まされることはないと思われますが、この場から逃れたいと思うようなことがあった場合には、合格を勝ち取った自分の姿を思い浮かべてがんばってほしいと思います。そして、本当に合格してほしいと思います。マシュマロテストの考察を鑑みれば、先を見通して辛抱し勝ち得た成功は、末長い繁栄につながるはずです。

 

受験生諸君、自分に負けるな!

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