小学生をお子様にお持ちの方の中には、公立ではなく、国立や私立小学校への編入をさせたいとお考えの方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、帰国生が多い学校を取り上げ特徴別に表にまとめてみました。なお、表の内容は、海外子女教育振興財団の資料を参考にしています。また、帰国子女数は、2011年度におけるものであることをご了承ください。
〈国立の小学校における注意点〉
表の国立小学校では、編入試験の実施対象が、小三または小四以上となっています。これは、それらの学年から帰国子女(国際)学級を設けているところが多いためです。小一、小二生の場合には、一般学級になりますが、欠員があれば受け入れてくれる可能性もありますので、問い合わせてみるとよいでしょう。
なお、表に示したように、日本人学校生は受け入れない学校がありますのでご注意ください。また、帰国子女(国際)学級に編入した場合には、附属中学校には進学できない学校があることをご承知置きください。その際、附属中学への進学を希望する場合には、一般生同様の入試を受けることになります。
〈私立の小学校における注意点〉
私立小学校には、現在大きく分けて三つのタイプがあります。一つは多くの生徒が附属中学・高校に進学する学校。二つ目は、附属中学が女子校であるため、男子は全員が中学受験をする学校。または、男女ともに中学受験をする学校です。三つ目は、英語でのイマージョン教育を取り入れている学校です。なお、武蔵野東小学校は、中学校のみを併設校にもち、多くが高校受験をする学校です。自閉症の教育にも取り組む数少ない私立校の一つであることも、ぜひご承知置きください。
附属中学・高校に進学する学校の場合には、大学への合格実績を調べておくことが大切でしょう。中学受験をする学校の場合には、子供にとって中学受験が向いているかどうか、見極めることが大事です。また、帰国生へのケアがどの程度あるのかも調べておきたいところです。イマージョン教育を取り入れている学校の場合には、まだ附属中高がない学校もあるため、卒業後の進学先について考えておく必要があります。また、日本で就職することも考えると、国語の学習については、学校だけでは足りないはずです。家庭では、英語のサポートの他、国語のサポートも必要になりますので、十分な覚悟と、子供をバイリンガルに育てるという決意が必要でしょう。
<主な帰国子女受け入れ中学と出願資格>
(表をクリックしていただくと、大きな表が表示されます。)
2012年09.10月号