最近子供の学校ではSATsに備えてのドリルばかりやっているそうですが、それにはどのような意味があるのでしょうか。
SATsとは、Standard Assessment Testsのことです。日本の指導要領に当たるナショナル・カリキュラムの達成度を見るために、Y2・Y6の5月に全国的に行われます。しかし、このテストの取り扱いは学校により様々です。Y9までY2・Y6以外の学年でもオプショナルで試験を行う学校もあれば、Y2・Y6のテストもボイコットして行わない所もあります。ですから、お子様の通われている学校の状況をよくお確かめください。
試験科目は、Y2では英語・算数・サイエンス、Y6では英語・算数です。英語はreadingとwritingですが、今年から文法・スペリング・パンクチュエーションのテストも新たに課されます。テストにより得られる最高レベルは、Y6では5でしたが、昨年から能力のある生徒にはレベル6のテストを行うことができるようになりました。
本来、このテストの目的は生徒の学力達成度を見ることです。ところが、このテストの成績が公表され、学校レベルの判定として使われることが増えたため、試験の成績を上げようと試みる学校が多くなっているのも確かです。学校・教師に対する期待が高まるにつれ、生徒にも過度のストレスがかけられている場合もあります。行き過ぎには気をつけなければいけませんが、良い面もあります。日本人生徒の場合は、以前は学力の伸びがゆっくりでも放っておかれることもありましたが、このテストをうまく活用すれば、生徒一人一人の学力を向上させ、底上げすることができます。これを目標に、春休みは課題に取り組みましょう。特にY6の生徒は、小学校の学力のまとめとして、セカンダリー・スクールに行く前に付けておくべき学力水準を確保しておきましょう。