2013年度入学を目指す受験生の多くは、今がまさに正念場。一方、来年度入学を目指す小5、中2、高2生も、いよいよ受験を真剣に考える時期となりました。今回は、来年度の入試に向けて、現地校、インターナショナルスクール、アメリカンスクール(以後まとめて現地校と総称)に通う生徒が、この一年間をどのように過ごせばよいのか、高校受験をする場合に的を絞りその注意点をお伝えします。
〈現地校生は、今が踏ん張りどき〉
ICU高校など、帰国枠高校入試を設ける一部の学校は、現地校の成績を重視し、願書提出の際に過去に遡り3年分の成績を提出することを求めています。その中でも最終学年の成績は特に重視されます。この最終学年の成績とは、中2の9月から中3の7月までの成績であることに注意する必要があります。現地校によっては、この1月に試験を実施し2月に中間の成績を出すところもありますので、現地校に通う中2生は、今が踏ん張りどきだといえるでしょう。
〈3科受験の準備は早めに開始〉
現地校に通う場合、学年が上がるほどレポートの提出回数などが増え、忙しさも増してきます。GCSEの学習が始まったYEAR10の生徒であればなおさらで、その忙しさをひしひしと感じていることでしょう。このような状況の中、日本の高校受験に向けて本腰を入れてがんばろうと思っても、なかなか思うようにはいかないというのが多くの生徒の現実です。9月以降は、学年が上がり忙しさがさらに増します。今以上に時間が取れませんので、数学、国語、英語の3科目または理科、社会も入れた5科目を入試に課す高校を受験する場合には、早い時期から意識を高め、時間をみつけては少しずつ準備をしていくことが大切です。
〈英語力を受験に活かす〉
帰国枠高校入試で最も難易度の高い英語の問題を課しているのは、慶応義塾湘南藤沢と渋谷教育学園幕張です。これらの学校を目指す場合には、英検であれば1級レベルに近い英語力を身につけておく必要があります。両校を目指す場合には、英語力に自信があっても、普段の学校の授業で不確かな単語が出てきたらメモをして家で復習するなど地道な努力が必要です。英語力に十分な自信が持てない場合でも、現地校生が英語力を活かさない手はありません。一般入試と同じ英語の問題を課す学校の試験であれば、文法他細かな学習を積むことで、高得点が取れるようになります。いずれにしても現地校生は、英語力を最大限に活かして受験に臨むことが得策です。
〈即ち除日に講を起こす〉
右は、徳川家康をはじめに、四代にわたり、徳川家将軍の家庭教師をした林羅山の言葉です。寺子屋も発達していなかった当時、林羅山に弟子入りを願った少年が、大晦日に林羅山を訪ねました。少年は、来年から是非学問を教えて欲しいと言ったところ、林羅山はこの言葉を発したと伝えられています。これを聞いた少年は、大晦日のその日から、勉強を始めたとのことです。
受験を考える小5、中2、高2生は、次は自分の番であることを意識し始めているに違いありません。がんばろうと思っているなら 、今すぐ、その場で始めてほしいと思います。保護者の皆様も、我が子の学校選びに不安を感じられたら、今すぐ調べることをお勧めします。 お役に立てることがありましたらお気軽にご連絡ください。
2013年01.02月号