今月の月例通信には、日本語ライティングの優秀作品を同封しています。秋のハーフタームに、まわりの人を幸せにするにはどうすればよいか、という題で小論文を書いてもらった際のものですが、力作が揃っています。選考をする中、大人でさえ自分のことで精一杯なのに、普段からまわりの人のことをよく考えて生活している生徒が多いことに気付かされました。また、集まった作品全体を通して見ると、幸せとは何だろう、私たちの幸福感を支えているものは何だったのだろうと改めて考える機会にもなりました。師走を迎え忙しいさなか、同封の作品は、誰をも癒してくれるに違いありません。ぜひご一読ください。
花の力を忘れていた私がはっとさせられたのは、中2の大竹さんの作品です。殺風景だったお家に花を置くことで家の雰囲気がガラリと変わったそうです。大竹さんは、花には周りの人を明るくし雰囲気を和らげ、人と人をつなぐ力さえあるといいます。私は、早速花を置こうと思わされました。
掃除の力を思い出させてくれたのは、小4の小名くんです。イライラしている人も掃除をすれば気分が変わり心も落ちつくと小名くんは伝えています。また、掃除は一人よりも皆で協力するのがいいそうです。そして最後には、世界中の皆が敵味方なく協力して掃除をすれば、きれいになるだけでなく、皆が幸せになると教えてくれています。あっぱれです。
壮大な幸福感をテーマに書いてくれたのが、小5の三木くんです。学問は、世界の人々に影響を及ぼすいろいろな問題を解決でき、また貧しい国を変えることだってできるといいます。ただし、学問だけでは幸福感は実感できないとも伝えてくれています。この作品を読み、私たちは世界の人々ために勉強をしていること、幸福感を得るには、私たちを守る大きな枠組みの改善を図ることが大事であることを改めて考えされました。
小2の木下さん、小3の安藤さん、小3の木村さんは、幸福につながる本質的なことをすでに捉えているようです。驚かされました。アンパンマンを題材にした小5の上杉さんの作品も奥深く素晴らしいです。
最後に、中2の土谷さんは、私たち教師にとって最も大事なことを思い出させてくれました。人を幸せにするには、自分自身の精神が安定してことが大事だということです。そしてその精神の安定には、感謝の気持ちを忘れなことが大切だということです。
今年もたくさんのご協力とご支援をいただき誠にありがとうございました。どうぞ良い年をお迎えください。