2月から3月にかけて、昨年度まで在籍した生徒だけでなく、数年前に帰国した生徒からも多数受験結果の報告を受けました。その中で大学受験をした生徒の結果に、ある特徴が見られましたので、今回はその様子をお伝えしたいと思います。
今回大学受験結果を報告してくれた元生徒の中には、3年前に高校受験をして帰国した生徒のほか、6年前に中学受験をして帰国した生徒、中学に途中編入した生徒がおりました。この生徒たちの報告からわかったある特徴とは、一般入試も受けてはいますが、帰国枠入試の他にAO入試(AOはAdmission Officeの略、人物評価を重視)や公募制推薦入試(AO入試とは異なり学校側から推薦を得る必要あり。選考方法はAO入試と変わらない。)を、いずれも英語力を活かして受けた生徒が多かったことです。
以下には、この元生徒たちが受験した大学の入試形態をご紹介します。
上記入試の選考方法は、学部・学科により異なりますが、志望動機、英語能力を証明する資格、推薦状などを含む書類、小論文(大学により日本語または英語)、面接などです。
ところで、元生徒によると、これらの形態の入試に向けた準備は、決して楽ではなかったようです。帰国生をたくさん受け入れている中高であっても、AOや推薦入試に向けたサポートをしてくれるわけではなく、本人たちは塾に通って英語力を高め、小論文の対策をし、書類の準備をしたそうです。
現状の日本は、海外経験者の英語力伸長や多様な人材育成に向けた十分なサポート体制ができているとはいえませんが、それでも帰国後の英語力保持伸長は可能であること、そのような生徒を応援する教育機関や多様な人材を受け入れる大学が増えつつあることを、上記の例よりご存じいただければと思います。
2016年からは、東京大学、京都大学でもAO入試(定員100名)を実施することが決まっています。いずれも入学試験の得点だけを意識した視野の狭い人よりも、自ら問題意識を掘り下げて追究しようとする人を求めているとのことです。大学入試センター試験は課されますが、高校の成績の他、留学経験、英語力、ボランティア経験なども評価の対象になるようです。生徒の皆さんには、在英中に英語力高め、視野も広げることで、将来の選択肢を増やしてほしいと思います。