私たちが最も大事にしたいと考えた本年度の指導目標は、生徒の創造力につながる力を養うことです。この創造力とは、新しい物を作るだけでなく、新たなシステムや新たな価値観を生み出す力のことです。
「創造力」を第一の指導目標に掲げたのは、それがこれからの世界の問題を解決する鍵を握ると考えたためです。世界には人口増加問題に付随した食糧・水問題、エネルギー問題、地球温暖化などの環境問題、南北問題、暴動やテロなど人類を脅かす問題があり、また日本にも少子高齢化が引き起こす労働生産性の低下と社会保障問題、格差社会問題、エネルギー問題、1千兆円を超えた国の借金問題など難問が多く存在していますが、これらの解決に最も必要だと思われるのが創造力です。生徒には将来、それぞれの職場で創造力を発揮し活躍してほしいと思います。
創造力を実際に発揮するのは容易なことではありません。強い意志や勇気が必要で、それらがなければ問題の解決に向けて取り組み始めることさえできないからです。それでも、小さいうちから創造力につながる力を養い、小さな場面で創造力を発揮する機会を与えていけば、いつの日か上記のような大きな問題も解決できるような人が出てくるかもしれません。
創造力につながる力をあえて言葉にすれば、問題認識力、チャレンジ精神、リーダーシップ力、コミュニケーション力、深い思考力、批判的思考力、持久力、自己肯定力などになるでしょう。そこで教室では、具体的には次のような点を大事にしていく所存です。
これらは、「創造力」を養う上で、私たちの指導に最も足りなかったと思われる点です。日本の学校教育や家庭教育においても同じだったかもしれません。
さて、「創造力」は、私たちや学校活動だけで身につくものではないでしょう。家庭でも同様に取り組んでいただくことが大事です。以下には家庭で注意したい点を記します。