歯は大切に
2015年7月3日
6月の特別授業では、「自分の歯を守るための100年計画」と題し、注意をすれば自分の歯を末永く使い続けることができることを伝えました。このテーマを選んだのは、6月4日からの1週間を日本では「歯と口の健康週間」と定めていることもありますが、歯に悩まされてきた私自身が強く希望したからです。
今回の教材を作成する上で、書物やウェブ上の情報を通して勉強したほか、歯科医から直接話も聞きました。その中で、私の勘違いや認識不足に改めて気づかされました。以下には、恥を忍んでそれらの一部を紹介します。
- 思い込み1 固いものを食べた方が歯ぐきが強くなる
20代のときに、するめいかを食べて歯が欠けたとき、柔らかい物を食べてきたから歯が弱くなったのだと思い込みました。それ以来、歯に気を付けながらも固いものを好んで食べてきました。しかし実際は、歯は薄い歯槽骨(しそうこつ)に植わっていて歯ぐきが支えているわけではなく、歯ぐきだけでは大きな力にはとても耐えられないとのことです。
- 思い込み2 間食をしてもうがいをすれば安心
授業に入るとずっと立っていてお腹が空くため、休み時間には絶えず何かを食べていました。間食が多いと、唾液で中和しかけた歯垢や再石灰化しかけた歯が、虫歯菌が出す酸に侵されやすくなります。今は間食は極力避け、間食をした場合には、うがいの後にキシリトールガムを噛むようにしています。ちなみに、私の歯に最も大きなダメージを与えたのは、のど飴だとわかりました。
- 思い込み3 フロスをしていれば安心
虫歯や歯周病の原因は食べ物だから、取り除けば問題にならないと思ってきました。そのため、歯磨きの時間を短く済ませていたのです。歯周病菌は、歯と歯ぐきの間に入り込むため、そこをていねいに磨くことが大事で、就寝前の歯磨きには時間をかけるようになりました。
- 思い込み4 フッ素入り歯磨きペーストで磨けば安心
市販のフッ素入り歯磨きペーストを使えば虫歯の予防になると思っていました。確かにその通りのようですが、口の中が泡だらけになり、そのため私の場合はゆっくりていねいに歯を磨けていなかったのです。今はぬるま湯で磨き、最後の仕上げに少量の歯磨きペーストを使うようにしています。
お恥ずかしながら「するめ事件」の後も、歯根にひびが入り失った歯あり、大切にしていた第一大臼歯も1本虫歯で失うなど私は歯の落第生です。そこで生徒たちには、私と同じ思いをしなくて済むように、歯を守るための基礎基本をしっかり伝えようと考えました。特別授業をしてみると、今の子供たちは親御さんの指導が行き届いているのか、虫歯になったことがある生徒はほとんどいませんでした。ただ一方で、虫歯や歯周病、正しい歯磨き方法など歯に関する知識をもっている生徒もいませんでした。生徒の皆さんには、特別授業の資料を見返し今一度大切なことを頭に叩き込んでほしいと思います。また、資料内で紹介した日本歯科医師会の「日歯8020テレビ」をぜひ見てほしいと思います。特別授業に出られなかった場合などは、資料を差し上げますので、お気軽に事務局までお問い合わせください。
「パンフレット」「申込書」をご覧いただくには、アドビシステムズ社で配布されている Adobe Readerが必要です。最新の Adobe Readerは
こちらから無料でダウンロードできます。