校長だより

聞き上手

2015年10月26日

先月のこのコラム欄には、子供を変えるには「この子は輝くようになる」と心の底から信じて接することが大事だと書きました。今回は、この他に大事だと思われることをお伝えしたいと思います。

それは、親が聞き上手になることです。ただ、子供に限らず人の話をしっかりと聞くのは簡単なことではないでしょう。ついつい言葉を挟み、ともすれば、その人が言おうとしていることの半分も聞けずに、その話は終わりがちです。これでは、話し手の欲求不満が溜まるだけで、話し手が問題を抱えたいた場合には何も改善しません。

ところで、人の話をしっかりと聞くことはなぜ大切なのでしょうか。先日私は、人材育成コンサルタントとして聞くことを大切にしてお仕事をなさっているという方に出会い、この答えを見出したような気になりました。この方と話していると、話してはいない自分の課題や問題点まで聞いていただけたような気分になり、気が楽になっただけでなく、いつの間にかそれらもすぐに解決できると思えるようになったのです。この経験を通して、しっかりと聞くことがいかに大事かを改めて考えさせられました。併せて、私も仕事柄また役職上、人の話を聞くことが多いですが、この人のようには話が聞けていないと深く反省させられました。

良い聞き手を目指せば、相手は自らを変える力を得るのかもしれません。一方で、自分の思いを相手に伝えるだけでは、相手は相手自身を見つめる機会を逸し、反発心など感情的な障害にのみ苛まれ、一向に自己反省にはたどり着けなかったり、許容できなかったりするのでしょう。謝られたのにいつまで経っても相手を許せないときがありますが、これも怒っている理由やどんな思いでいるかを聞いてもらえなかったときに、起こるのではないでしょうか。頭の中ではわかっても、素直になれないのです。

上記のコンサルタントの方は、聞き上手になる上で大切なことは以下のようなことだと教えてくれました。

「受け止めてもらえた」「わかってもらえた」と感じた話し手は、今度は相手の話をしっかりと聞くことができるようになるそうです。

このお話を聞いてからは、私も聞き上手になろうと日々上記を実践するようにしています。簡単ではありませんが、しっかりと聞けば、相手も素直に受け入れてくれることを実感しています。相手に何かを伝えたいときは特に、まずは聞くことが大切だったのです。

このコンサルタントの方は、聞き手上手になれば、自分自身の心が安定し、課題解決力を高めたり、自己成長の機会も得ることができるようになると言います。今後も「修行」を続けたいと思います。

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