中2の子供がイギリスの学校ではなく、インターナショナル・スクールに行くことになりました。注意点はありますか。
中学生以降に日本から渡英した場合、私立現地校への通学を希望しても、英語力の関係で受け入れてもらえないことがあります。英国の教育制度では、セカンダリー・スクールに入ると、次々に試験が課されます。GCSEはY10・11の2年間コースですが、Y9から一部の試験が始まります。その後AS(Y12)・A2(Y13)のAレベルが待ち構えており、生徒は忙しい学校生活を強いられます。また、この時期の学校は、GCSE、Aレベルの成績が学校の評判に直結するため、英語力のない生徒の受け入れには慎重になりがちです。
一方インター校では、最終2年間のG11・12で勉強するIBの試験までに時間的な余裕があるので、席に空きがあれば受け入れています。このようにインター校の利点としては、中学生後半に入学しても、IB試験実施時期まで焦ることなくじっくり英語力を伸ばせること、また英語補助クラスが充実していることが挙げられます。ただし、英語補助クラスの内容は様々なため、家庭での支援も欠かせません。さらに、インター校では生徒の移動が多く、国際色が豊かであるため、途中から編入してもクラスに混じりやすいというのも利点です。しかし日本人生徒が固まる傾向があり、英語力がなかなか伸びないといった問題もあります。このような場合には学校でも指導をしますが、多様な友人関係を築けるように、家庭が協力することが大切です。勉強面では、最終のIBディプロマを取得するためには、6科目を学習する必要があり、Aレベルの3科目に比べると準備は大変です。最終試験のことを考慮し、早めに確かな英語力を身に着け、それぞれの学年の課題に計画的に取り組むことが重要です。最後に、インター校の学費は総じて私立現地校の1.5倍ほどかかり、さらにスクールバスや旅行の費用なども加わります。スクールバスの費用を抑えるためには、通学の便を考慮して住宅を選ぶことも大切でしょう。