帰国枠入試相談室

第66回 帰国生を多く受け入れている国立・私立小学校への編入

2016年5月2日

小学生をお子様にお持ちの方の中には、公立ではなく、国立や私立小学校に編入させたいとお考えの方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、帰国生が多い国立・私立小学校を取り上げ特徴別に表にまとめてみました。以下には、それぞれの学校の特徴と注意点をお伝えします。なお、表の内容は、海外子女教育振興財団の2016年版の学校便覧を参考にしています。

《国立の小学校における注意点》
帰国子女を受け入れている多くの国立小学校では、編入試験の対象学年を小3または小4以上としています。これは、それらの学年から国際学級を設けているところが多いためです。小1、小2生の場合には、一般学級になりますが、欠員があれば受け入れてくれる可能性もありますので、問い合わせてみるとよいでしょう。なお、表に示したように、国立小学校の中には日本人学校生は受け入れないところがありますのでご注意ください。また、国際学級に編入した場合には、附属中学校への連絡進学の資格はなく、附属中学に入学するためには、一般生徒同様に入試を受けなければならない学校があることもご承知おきください。

《私立の小学校における注意点》
私立小学校には、大きく分けて二つのタイプがあります。一つは多くの生徒が附属中学・高校に進学する学校で、二つ目は、多くの生徒が中学受験をする学校です。附属中学・高校に進学する学校の場合には、大学への合格実績を調べておくことが大切でしょう。中学受験をする学校の場合には、子供にとって中学受験が向いているかどうか、見極めることが大事です。また、帰国生へのケアがどの程度あるのかも調べておきたいところです。武蔵野東小学校は、中学校のみを併設校にもち、多くが高校受験をする学校です。自閉症の教育にも取り組む数少ない私立校の一つであることを、ぜひご承知置きください。
表には、イマージョン教育を取り入れている学校も取り上げました。これらの学校の中には、附属中高がない学校もあるため、卒業後の進学先について考えておく必要があります。表に上げた学校は一条校であるため中学入試を受けることはできるのですが、英語力を生かした入試を受けることができるのかどうか、つまり帰国枠を使えるのかどうか、各帰国子女受け入れ中学校の帰国枠の条件を調べておくとよいでしょう。LCA国際小学校の生徒の中には中学受験をする生徒が多いのですが、これは、神奈川県には、英語を課す帰国枠中学入試実施校が多いこと、また小一以降の帰国でも帰国枠で受験できるなど、帰国枠の条件が緩い学校が多いためだと思われます。なお、イマージョン教育を取り入れている学校に通わせるということは、英国の現地校に通わせたときのように、家庭での国語と英語のサポートは必須であることを理解しておくべきでしょう。十分な覚悟と、子供をバイリンガルに育てるという決意をもって選択したいものです。

 

<帰国生を多く受け入れている国立・私立小学校への編入試験>

 

(表をクリックしていただくと、大きな表が表示されます。)

最新のアクロバットをダウンロード
「パンフレット」「申込書」をご覧いただくには、アドビシステムズ社で配布されている Adobe Readerが必要です。最新の Adobe Readerはこちらから無料でダウンロードできます。

ページの先頭へ戻る