毎月、各教室で「特別授業」を行っています。特別授業では、通常授業で扱うことのできない社会問題などを取り上げ、社会への関心を促します。また、そうした問題に対する自分の考えを発表したり、その考えを文にまとめる練習をしています。2016年度のこれまでの特別授業では、以下のトピックをとり上げました。
2月「イギリスのポップ/ロック・ミュージック」
※ アクトン校では別テーマで実施しました。
1月10日(日)、英国出身の歌手、デヴィッド・ボウイ氏が亡くなり、そのニュースは世界中で大きく取り上げられていました。そこで、2月の特別授業では、デヴィッド・ボウイに加え、世界的に有名なイギリス出身の歌手―ビートルズ、ローリングストーンズ、レッドツェッペリン、クイーンなど―を取り上げて、名曲の一部を紹介しました。歌手名を知らない生徒でも、音楽をかけると「聞いたことがある」という生徒がたくさんいました。中には、クイーンの曲に魅了されてその後1週間口ずさんでいた、という生徒もいたそうです。生徒たちは、ポップスやロックを通して、イギリスの大衆的な文化の一部を垣間見てくれた様子でした。
3月「産業革命」
4月下旬に実施した「Jトリップ」で訪れた「ブラックカントリー リビング ミュージアム」にちなみ、3月は「産業革命」について学びました。植民地の確保や、蒸気機関の改良、綿需要の増大、製鉄技術の改良、交通革命など、18世紀の終わりごろから19世紀にかけて、社会が大きく変わっていたことを学んでもらいました。現地校で学んだことがある生徒も多く見受けられた一方で、初めて学んだ生徒もいました。生徒にとって、イギリス近代史を学ぶ良い機会となったのではないでしょうか。
4月「イギリスはEUに残るか離脱するべきか」
※ ウィンブルドン校では実施していません。
4月は、EU(European Union=欧州連合)について学びました。今年6月23日(木)に、イギリスがEUに残るか離脱するかを問う国民投票が行われます。いまなぜそうした議論がおこってきたのか、そして、そもそもEUとは何かについて、理解を深めるために行いました。授業では、EUのメリット・デメリットを映像を交えて紹介し、最後に生徒たちに離脱の是非を問うてみました。すると、大半の生徒は離脱に反対でしたが、中には離脱に賛成する人々の気持ちもわかる、という生徒もいました。国民投票の結果がどうなるのか、注目されます。
5月「社会のIT化とますます求められる算数・数学的思考力」
社会のIT化が進む中、ますます算数・数学的思考に長けた人が求められている昨今、理系にもっと興味を持ってもらうために授業を行いました。授業内では、「フィボナッチ数列」「黄金比」「期待値」「囚人のジレンマ」などについて紹介し、現実生活の中で、数学を使って説明できることが多いことを楽しく学んでもらえた様子でした。「もっと算数の勉強を頑張りたい」という感想を述べてくれた生徒達もいました。