現地校相談室

外国語科目の取り扱い

2016年10月3日

Q:セカンダリー・スクールに入学したばかりの子供がいます。日本ではまだ小学生で、英語は何も勉強していませんでした。すべての教科で苦労していますが、英語もままならないのに、フランス語、ラテン語の授業もあり混乱しています。どうしたらよいでしょうか。

A:イギリスのセカンダリー・スクールでは、GCSEで一科目はモダン・ランゲージを受験科目にいれなければならないため、Y7から外国語を学習します。しかし日本人の子供たちは、まず母国語としての日本語力を保持、向上しなければなりません。その上ですべての教科を英語で勉強するのですから、それだけでもお子様には相当の努力が強いられます。その上さらに他の言語を学習するとなると、頭を整理したり、学習時間を割り当てるのも大変です。英語の力がつくまでは、外国語を免除してもらい(exemption)、その空き時間を英語習得の時間に当てられるように、学校側に交渉してみましょう。特に私立校に入りたての場合は、時間割の自由度が高いので、臆せずに手紙を書いてみてください。こちら側から免除を申し立てる前に、学校側から外国語の授業を外して、まずは英語力の促進に努めるように言われるケースもあります。その後一年ほどたった時点で、学力の進捗状況を見て、再び話し合いを持ち、カリキュラムを検討する機会を持つことをお勧めします。

もしお子様がプライマリー・スクールの生徒であるの場合は、少し事情が異なります。たいていフランス語取り上げられますが、それほど科目としての重みはなく、むしろセカンダリーに行って本格的に学ぶ基礎となるので、その時間を大切にしたほうが良いでしょう。修学旅行でフランスに行く学校が多いので、その際語学を役に立てて経験を積むこともできます。

また、在英年数が長く、語学好きで学力に余裕のあるセカンダリー・スクールの生徒は、それを強みとして外国語力を伸ばすこともできます。日本の高校では外国語としては英語しか学びませんが、イギリスで外国語力をつけて、AレベルやIBの科目として取得しておけば、帰国枠で大学のフランス語科、ドイツ語科、スペイン語科などに進む道も開かれています。

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