5月14日(日)に、アクトン・フィンチリー・ウィンブルドンの三教室合同で、サセックス付近にある『The Observatory Science Centre』に出かけました。
皆さんもご存知の「グリニッジ王立天文台」は、実はずっとロンドンにあったわけではありません。20世紀初めには、グリニッジもロンドンの経済発展に伴い、大気が汚れ、夜の街の明るさが増して、夜空で星を観測することができなくなってしまいました。そのため、天文台をサセックスの暗い空の下に移動させることにしたのです。1947年に移動を開始し、1958年には、このサセックスのハーストモンスーで観測をするようになりました。この天文台の歴史の中でも快挙と言われるのは、アインシュタインの一般相対性理論の証明につながる観測をしたことです。今では、天文台としてだけではなく、その歴史を伝え、科学や宇宙の面白さを伝えるサイエンスセンターとして、子どもから大人までが楽しめる施設となっています。
当日は、学年ごとの班に分かれ5つのアクティビティを体験しました。望遠鏡ツアーでは、イギリスの中でも指折りの巨大望遠鏡を見学させてもらいました。このセンターには、反射望遠鏡と屈折望遠鏡が合わせて四台置かれています。当時の天文学者たちがどのようなことに苦労し、工夫をこらしてきたのかなどのお話を聞いたり、実際にドームがどのように動くのかを見学したりしました。子どもたちは「夜だったら星が見えるのになあ」と少し残念そうな様子でしたが、宇宙の星たちに思いをはせました。
また、サイエンスショーでは、イギリス人で初めて国際宇宙ステーション(ISS)にたどり着いた宇宙飛行士、ティム・ピークさんについてのお話を、まず聞きました。そして、ISSでの生活がどんなものなのか、ロケットはどのようにして飛ぶのか、重力がないとどうなるのかなどを、実験をしながら学びました。その他にも、宇宙ゴミはどうやって回収するのか、排便や食事はどうしているのかなど、子どもたちの気になる疑問についても教えてもらいました。生徒たちの中からボランティアを募って実験をしたり、英語で質問に答えたり、とても積極的に参加する様子が見られました。
ウォーターパーク体験では、水を運ぶためにどんな工夫をしたら良いのかを、様々な原理を用いた機械を使い、みんなで協力しながら、実際に手を動かして学びました。 ディスカバリーパークには、遊びながら様々な物理の法則を体験出来る遊具がたくさんあり、どれから遊ぼうかと走り回っている子どもたちの姿が見られました。高学年にとっても、外で体を動かして遊ぶ良い機会になりました。
室内展示には、科学や宇宙だけでなく、歴史・生物・物理など、様々な分野の原理について、自分で触って実験・実感できる展示がずらーっと並んでおり、思い思いの展示を体験して回りました。各ポイントに立っている先生の所でスタンプをもらうスタンプラリーや、宇宙についての知識を試すクイズも行いました。全部集めた生徒には、賞品としてJトリップペンをプレゼントしました。
今回のJトリップは、事前学習として特別授業で重力や太陽系について学習してから現地に行きました。参加した生徒たちにとっては、あらかじめ得ていた知識や内容について、英語で説明を受けたり、質問をしたりする貴重な経験となりました。低学年の生徒たちにとっても、宇宙や科学について関心を高める良い機会になったのではないでしょうか。
行き帰りのバス内もクイズ大会、俳句大会で大いに盛り上がりました。太陽もJOBA生の味方をしてくれて、快晴の中でのおいしいお弁当に、笑顔溢れる楽しいJトリップとなりました。