Ｑ：ワークエクスペリエンスの準備をするようにと学校から言われました。どのように探したらよいでしょうか。
Ａ：英国のセカンダリー・スクールでは、ＧＣＳＥレベルのＹ１０、Ｙ１１で９５％の生徒が職場体験をし、シックスフォームの生徒の約半数が、さらに職場体験を継続しています。これはキャリア教育の一環で、通常期間は２週間、１日８時間以内で、無給で様々な労働体験をします。ＧＣＳＥの試験に影響しないように、多くの学校ではＹ１０の最後の学期に行っています。
学校が職場体験をさせてくれるところをたくさん確保していて、キャリア・ガイダンスを経て、各生徒にふさわしい職場を斡旋してくれる場合は、そのルートに乗るのが一番確実です。しかし、なかなか希望する分野の職場が見つからない場合は、各家庭が職場体験をさせてくれるところを探さなければなりません。その際大事なのは、将来進む方向に関係のある分野の職場を選んでコンタクトすることです。教師になりたいのであれば、自分の出身校や日系の幼稚園に打診し、ジャーナリストになりたいのであれば日系の新聞や雑誌社にコンタクトを取り、医療関係に進みたい場合は、ＧＰオフィスや介護施設に頼むとよいでしょう。生徒にとっては貴重な体験ですが、忙しい職場がすべてワークエクスペリエンスに理解を示すわけではなく、実際に職場体験をさせてもらえるところを決定するまでに、かなり時間がかかります。２週間ずっと体験させてもらえないこともあるので、その場合は、どこかもう１か所探すことになります。そのため、Ｙ１０になったら、早めに行動することをお勧めします。
この体験が、将来進むべき方向に示唆を与えられれば、それだけで十分に意味があります。しかし、それだけではなく、大学へ進学する際には、どのような職場体験をどのぐらいしていたかということも、大学側がオファーを出す大きな判断材料となります。職場体験後は、必ず体験の期間、内容を証明する手紙をもらっておきましょう。夏休みも労働のチャンスです。
