日本では学校へ色々と要望を述べることを遠慮するきらいがありますが、イギリスでは親子で黙して問題を抱えたままじっと我慢するよりは、率直に担当教師に要望・懸念などを伝えた方が、問題解決が簡単で、お互いの理解も深まります。その際、学校の先生は忙しく、多くの生徒を扱っていますので、書面で伝えることをお勧めします。そうすれば、こちらも焦らず、論理的に言葉を組み立てられるので、言い残しを防げられます。
例えば、
- 渡英したての子供がなかなか学校に馴染めず、毎日泣いて抵抗するので、親がしばらく付き添った方がいいのか、それとも学校にいる時間を少し短くし、徐々にならした方がいいのか。
- 日本語アクセントの話し方をからかわれたのがショックで口をきけない状態になっているが、なんとかできないか。
- 数学が簡単過ぎるので、もっと難しい問題をもらえないか。またはレベルが上の授業を取れないか。
- EFLの成果が感じられないが、もっと時間数を増やした方がいいのか、それとも教え方が合っていないのか。
- もう宿題も自分でできるようになってきたので、EFLのクラスからメインストリームへ移行してもよいか。
子供たちは日々異文化の学校で戦っています。子供が問題を抱えている時は保護者会まで待たず、親が迅速にうまく学校の先生に橋渡しをしてあげましょう。「親の仕事は手紙書き」なのです。
笹川 真理子