JOBA本部が行った学校への入試アンケートをもとに、2011年度の帰国枠中学入試の受験者数と合格者数(1月31日段階判明分)を表にまとめました。以下には、過年度と比較した本年度入試の特徴および受験に向けた注意点をお伝えします。
〈受験者合計微増〉
表に示した学校の総受験者数を比べると2011年度は2010年度に比べ255名増えました。2011年度は新規に海城中学が帰国枠入試を行いましたので、この増加分がありますが、海城中学を除いても受験者が増えていますので、今年度は、受験者の実数が昨年度に比べ多少増えたのではないかと考えられます。ちなみに、表にある学校の今年度の平均倍率(のべ受験者数÷のべ合格者数)は1.93倍で、昨年度と同じ倍率でした。なお、2倍を超える学校に合格するのは容易なことではなく、平均で1.93倍という数字は、帰国枠中学入試が決して易しいものではないことを表しています。
〈受験日の前倒し化〉
帰国枠中学入試は、以前は1月中旬に行う学校が多かったのですが、ここ数年は12月または11月に実施するなど、入試日を早めて行うところが目立ってきました。来年度も新たに11月、12月に実施する学校が出るかもしれません。受験までの準備期間が1ヶ月短くなると、学習内容の仕上がり具合に大きな影響が出ますので、受験生は早めに意識を高めて勉強に取り組むとよいでしょう。
〈成功の秘訣〉
帰国枠中学入試は、11月に始まり2月の初めまで切れ目なく続きます。そのため、受けようと思えば何校でも受けることができるわけですが、数を打てば当たるようなものではないことは前述の通りです。 帰国枠中学入試で合格を勝ち取るためには、受験校を絞り込むことが大切です。帰国枠中学入試は、入試科目、出題傾向や難易度が様々であるため、学校ごとに準備すべきことが異なり、受験校が増えればそれだけ負担が大きくなるからです。なお、学校を絞る際は、第一志望校の入試と同じ科目数またはそれより少ない学校、また、第一志望校の入試問題と似た傾向の問題を出す学校に絞るとよいでしょう。
<帰国枠中学入試結果>
(表をクリックしていただくと、大きな表が表示されます。)
2011年3.4月号