帰国枠入試相談室

スランプ克服法

2010年11月1日

中学受験、高校受験もいよいよ間近に迫り、不安に駆られている受験生の保護者の方は少なくないと思われます。この期に及んで、子供の勉強がはかどっていないとなれば、その不安は尚更の事でしょう。今回は、この時期の受験生に、家庭ではどう向き合ったらいいのか、その注意点などをお伝えします。

 

〈受験生スランプ症候群〉

受験が間近に迫りやらなければと思いつつも机に向かうことができない、または机には向かっていても集中できない状態を「受験生スランプ症候群」と呼ぶことにします。次のような様子が見られるときには、このスランプ状態にあると疑っていいでしょう。

このような状態の子供は、焦る気持ちが強すぎてかえって勉強に手がつかないのです。このような状態が続けば、受験での合格は難しいと言わざるを得ません。

 

どうしたらこれらの状況から脱してもらえるのか、以下にはそのために必要なことをお伝えします。

 

〈適度な運動をさせる〉

スランプ状態の子供は、不安な気持ちが強いため、体が四六時中緊張しています。そのため、夜は熟睡できず朝は起きられないことが多いようです。また、学校に行っても寝不足のため勉強に集中できず、学習内容が頭に入らないなど悪循環に陥りがちです。このような状態のときには、緊張をほぐすためにも、体力をつけるためにも、適度な運動はとても大切です。学校から帰ってきたら、家の周りを軽く走るなど、毎日運動をするよう仕向けるとよいでしょう。

〈早寝早起きを徹底させる〉

スランプ状態の子供は、夜遅くまで起きていても勉強に身が入っているわけではありません。個室を与えている場合には、ゲームやインターネット、またはマンガを読んでいるなど、勉強とはちがうことをしているかもしれませんので注意が必要です。このような状態のときには、放っておいてはいけません。ホットミルクを飲ませるなどして、とにかく早く寝かすことです。そして、早く起こし、10分でもいいから勉強するよう仕向けることです。

〈まずは得意科目に絞って学習〉

スランプ状態のときには、満遍なく勉強させようとしても大きな効果は期待できません。短期間に自信を持たせることが大切で、そのためには、まずは学習内容を絞り込むことが大事です。この学習は、得意科目に絞って行うのがよいでしょう。一つの教科であっても高得点が取れるようになれば自信が出てくるからです。苦手教科については、優しい問題集を一冊完成させるように仕向けるとよいでしょう。スランプ状態のときには、自分ひとりの力で勉強に取り組むのは難しいものです。誰か寄り添って勉強を見てくれる人が必要です。この役割は、家族の一員が担えるに越したことはないでしょう。

〈必ず合格したい一校に絞って準備する〉

受験校すべてに合わせた勉強をしようと思うと、気ばかり焦り、かえって勉強がはかどりません。そこで、まずは、本人が必ず合格したいと考える学校に絞って徹底的に勉強を進めることが大切です。具体的には、その志望校の過去問を繰り返し学習させることです。過去問を繰り返し学習する中で、少しずつ自信が芽生え、合格の可能性も高まるはずです。

2010年11.12月号

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