JOBA本部が行った学校への入試アンケートをもとに、2010年度の帰国枠高校入試の受験者数と合格者数(3月31日段階判明分)を表にまとめました。以下には、昨年度と比較した本年度入試の特徴や受験校決定の際の注意点をお伝えします。
受験者合計増
表に示した学校の受験者数を比べると2009年の合計が1730名、2010年の合計が2051名となっています。この受験者数増加の原因は、併願校の数が昨年に比べ増えたとは考えられませんので、帰国生の数自体が増えたためと思われます。今年度大幅に受験者を増やした学校には、市川、青山学院、都立国際、慶応藤沢などがあります。市川は共学化して5年目でその人気が定着したのではないかと思われます。青山学院は4年連続して受験者が増加しており、難易度も年々高くなっています。慶応藤沢の受験者数増加は近年の入試の易化傾向を踏まえ挑戦者が増えたのではないかと考えられます。
平均倍率は2.15倍
昨年度の実質倍率(受験者数÷合格者数)の平均は2・00倍だったのに対し、今年度は2・15倍でした。2倍を超える学校に合格するのは容易なことではありませんが、帰国生の指導に定評のある学校でありながら入試倍率が低い学校もありますので、併願校をうまく組めば、高校浪人などを心配する必要はないはずです。
受験校の決定は今
十一月下旬以降には、帝京ロンドン、英国立教、ドイツ桐蔭をはじめとする在欧高校の入試、また、関西学院千里国際、立命館宇治、同志社国際、桐蔭学園などによる海外入試がおこなわれる予定です。夏休みが過ぎると、これらの入試までにわずか2ヶ月です。入試はまだまだ先のことと考えている受験生には、この場で気持ちを入れ替えて今すぐ本格的な勉強に取りかかってほしいと思います。
私どもJOBAの教室では、5月中旬までに受験校すべてを決定するよう生徒(中3)および保護者に伝えています。受験で成功するには、受験校を絞り的確な準備をすることが大切で、受験校の決定は早いに越したことがないからです。なお、受験校を決定するには入試日程を知る必要がありますが、来年度入試の日程はまだ発表していないところがほとんどです。ただし、本年度と大きく変わることはないと思われますので、本年度の入試日程をもとに決定してみてください。
<帰国枠高校入試結果>
(表をクリックしていただくと、大きな表が表示されます。)
2010年5.6月号