帰国枠入試相談室

2010年度帰国枠中学入試の状況

2010年3月1日

JOBA本部が行った学校への入試アンケートをもとに、2010年度の帰国枠中学入試の受験者数と合格者数(1月31日段階判明分)を表にまとめました。以下には、過年度と比較した本年度入試の特徴、及び受験校を選ぶ際の注意点をお伝えします。

受験者合計微減
表に示した学校の受験者数を比べると2008年の合計が1690名、2009年が2098名、2010年が2045名でした。2008年から2009年は、非公表だった桐蔭学園の数字を考慮しても受験者数が大幅に増えたと考えられます。一方、今年度は、新規の帰国生受け入れ校を入れても昨年度に比べ約50名少なくなりましたので、受験者の実数が減ったか、一人一人の併願校の数が減ったのではないかと考えられます。

平均倍率2・09倍
昨年度の実質倍率(受験者数÷合格者数)の平均は2・17倍だったのに対し、今年度は2・09倍でした。人気校の多くでも倍率が下がり、今年は総じて入りやすかったと言えるかも知れません。それでも、2倍を超える学校に合格するのは容易なことではなく、どこにも合格できなかった受験生は少なくなかったはずです。

受験校の組み方
来年度の受験を目指すご家庭では、第1志望校のほか併願校をどこにすべきか、いろいろお考えになっているころかと思います。中学受験で失敗しても高校受験があるからと、チャレンジ校ばかりを選ぶ方もいますが、合格できる可能性の高い学校を必ず併願校の1つに入れることが大切です。受験勉強に熱が入れば入るほど、失敗したときのショックは大きく、親子ともども立ち直るまでにとても時間がかかるからです。表の結果を見ると、倍率が低い学校、受験生があまり集まっていない学校があります。倍率の低い学校は、帰国生を積極的に受け入れている学校で、入学後に帰国生に合わせた指導をしてくれる学校です。受験生が集まっていない学校の中には、りっぱな教育活動をしながらも、十分な広報活動ができていないために、受験生が集まっていないと考えられる学校もあります。倍率が低い学校、受験生があまり集まっていない学校=悪い学校ではありませんので、これらの学校の情報も集め、受験を検討することをお勧めします。

 

<帰国枠中学入試結果>
(表をクリックしていただくと、大きな表が表示されます。)

2010年3.4月号

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